いわきD&D同好会のブログ

福島県いわき市で活動しているTRPGサークル“いわきD&D同好会”の紹介ブログです。〈ダンジョンズ&ドラゴンズ(D&D)5版〉と〈新クトゥルフ神話TRPG〉をプレイしています

番外編レポ2 小②とクラゲのフラッピーと魔法のバラ神殿〈前編〉

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最近作り続けていたテレインやフィギュアを総動員してのセッションです。

--皆さまご存知の通り、2020年2月頃から日本でもコロナウィルス感染拡大の問題が起き、いわきD&D同好会も3月からお休みさせてもらっています。健康面と安全面から当然とメンバー間で理解し合えているものの、「早くD&D(TRPG)サークルを復活させたい」と言う思いも強く、5月に緊急事態宣言が解除されたのを見て、今年夏頃から再開しようではないか、と言う話になっているところです--。

 

さて、サークルが休みのその間もMaster宅の子供から「D&Dをやりたい!」という強い要望が出されていたこともあり、サークルが再開するまでの間にも二人でセッションをしようと話になっていました。タイミングを見てようやく今回(2020年6月8日(日))、約束通り、久々にD&Dをプレイすることになった次第です。

内容は、去年紹介させていただいた“番外編レポ 小①D&Dの大地に立つ!”の続編と言う形になります(あ、本人も、いつのまにか小2にレベルアップしていました)。うちの子の、その後のTRPGプレイヤーとしての成長ぶりも合わせてお楽しみいただけるレポになっているかと思います(前回までの例会レポにもあるように、例会には毎回参加しています)。

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メルクル一人旅の第2弾だ♪

第1章 エルフの魔法に護られた森

DM「君こと女戦士メルクルは、前回のゴブリン退治の後、海の方角を目指し、相変わらず旅を続けています。この間の出来事から10日ほどが過ぎてまして、今旅している巨大な森林地帯も、もう少しで抜けられる位置まで来ているようです」

小②PY「ワクワク! 超久々のD&D、どうなるか楽しみぃ~♥」

DM「はい、では早速、技能の〈知覚〉判定をしてください。難易度は15です」

小②PY「それ以上出すのに、1d20に〈知覚〉+3ね! コロコロ~、成功!」

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森の一角の広場。新しい冒険がここから始まります。

DM「では、森の一角の小さく開けている広場の様な場所が見えてきていたのだけど、そこから微かに泣き声が聞こえてきたのに気が付きます」

小②PY「え、誰が泣いてるの・・・そっちに行きます」

DM「広場の端の方から確認すると、どうやらここはだいぶ前に人が開拓した一角のようで、小屋、家畜小屋、畑などがあり、人が生活しているようですね。一軒家の出入口に、どうもここに住む農業を営んでいる夫婦っぽい二人、そしてその子供らしき人物がいます。泣いているその子供は10歳にもなっていないような幼いおさげの少女です。どうしたのか、その親たちは困った顔をして腕組みをしています」

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泣いているのは、だ~れだ?

小②PY「うーん、こういう時は・・・。うん、その家に近付いていき、『どうしたんですか?』と話しかけます!」

DM「そうだね。すると3人は君の方に振り返ります。『あなたは誰ですか?』と、夫婦が尋ねてきました」

小②PY「『私は森を旅をしているメルクル。冒険者です』」

DM「“冒険者”という言葉に夫婦はピクリと反応、腕組みをやめて、君に相談を持ち掛けてきました」

小②PY「なになになに?」

夫婦(DM)『今はもういないのだが、この一帯の森は、その昔、魔法を得意としたエルフが住んでいたんだ。で、おれのひい爺さん一家が仲良くしていてね、この一角を開拓させてもらい、農業をして暮らしていた。エルフ達の魔法の恵みと加護もあり、田畑や近隣の木の実やキノコなど食べられるものは毎年豊作で、モンスターも近寄らず、森の掟も真面目に守るひい爺さんは、それはそれはエルフとも自然ともうまくやって生活を送っていたのさ。ある頃、どんな事情かは知らないが、そのエルフの一族がこの森から去り、別のどこかへと移り住むことになったそうなんだ。ひい爺さん一家は困った。エルフの恵みが無くなったら、同じように生活していけなくなるのでは・・・と。優しいそのエルフ達は、仲良くしていたひい爺さん一家のことを想い、加護を残してくれたそうだ。豊作を約束するパワー、森に住むモンスターも人に近付けず平穏な日々を送れるパワーを宿してある、不思議なバラの置物を。この広場の先にある森の奥に、エルフの古い神殿“魔法のバラ神殿”と言うものがあるのだが、そこに加護と恵みをもたらすその魔法のバラの置物が祀られた。さて、但し、加護があり続ける為には決まりがひとつだけあると言う。絶対に魔法のバラは神殿から持ち出さないこと、バラの力はその神殿にあるからこそ効力を発揮し、持ち出されようものなら、加護は受けられなくなる・・・と』

小②PY「・・・うー、まさかー・・・」

DM「そう。メルクルがおさげの少女を見ると、泣きじゃくるその子の手には、宝石で作られているらしい見たこともない珍しいバラの置物が握られています」

小②PY「あちゃあ~」

夫婦(DM)『毎年、ちょうど今時、どういう理由かは知らんが、その神殿自体を守るパワーが弱まる時期があってね。その時は、不思議と神殿への出入りも容易になるんだよ。普通はおいそれとは入れない不思議な力が働く』

少女(DM)『入ったことないし、子供は行ってはダメって言われてて、だけど、どうしても一回は入ってみたくて・・・』

夫婦(DM)『メアリー、珍しいからって、それは持ち出しちゃいけないって、昔から話して聞かせていただろう?』

メアリー(DM)『うん、でも、すごく綺麗だなって思って、つい・・・』

DM「そんな話がされたんだけど、そうしているうちに、何やら森全体がざわめき始め、生ぬるい風が吹き始め、いきなり空が曇り始めてきました」

 

第2章 ニードル・ブライト現る!

小②PY「なに、これ・・・ヤバッ?!」

DM「夫婦が『あ、あれは?!』とびっくりしたように、君の後ろを指差すよ」

小②PY「振り返って後ろを見ます!」

DM「すると、どこから現れたのか、森のあちこちからガサガサと音がし始め、草むらから何かが出てきました。見ればそれは植物のツタが人の姿のようになった、ニードル・ブライトというモンスターでした。3体いて、目が邪悪に赤く光り、どんどん君達の方に向かってくる。おそらく、魔法のバラの置物の効果が無くなり、森全体がおかしくなり始めたのだなと、メルクルも一家も、瞬間的に気付きました」

小②PY「戦いますッ!!」

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平和な森に現れ始めたモンスター!!

今回、最初の戦闘です。イニシアチブ判定で、先攻ブライト、後攻メルクルになりました。

 

第1ラウンド。2体のブライトがメルクルのそばまで移動、1体のブライトは家畜の方に近付きます。メルクルは2体グループのブライトの方へ移動して、1体にソード攻撃。命中してダメージを与えますが、倒せず。

第2ラウンド。2体のブライトの爪攻撃がヒット、ダメージも大きく、いきなりメルクルのHPがそれなりに減少! 3体目のブライトが、家畜の馬にやはり爪攻撃でダメージを与えました。

 

馬(DM)『ひ・ひ・ひ、ヒヒヒヒヒーンッ!』

小②PY「やばっ、馬さんがまずい!!」

 

メルクルのターン、目の前のブライト1体を倒します。

 

第3ラウンド。いきなりDMの出目の悪さが炸裂し、残り2体のブライトの攻撃は失敗。一方、メルクルは恒例(?)のクリティカルを発動(マイカイヨクダスヨネーΣ(・ω・ノ)ノ!)、目の前にいたもう1体を瞬時に撃破。馬を救いに移動したところで終了します。

第4ラウンドとそれ以降。お互いに攻撃を命中させたり外したりして、互いにダメージを受けつつ、メルクル勝利で戦いは終わりました。

 

小②PY「HPが半分になっちゃった。どうしよう」

DM「荷物に、HPを回復させるポーション・オブ・ヒーリングって魔法の薬瓶があったじゃない。それを使えば少しはましだよ」

小②PY「うん、そうか」

 

メルクルはHPを回復させます。小②PYがメモしたのを確認してから、DMはマップ上から少女メアリーのフィギュアを取りました。

 

小②PY「え、なんで?」

DM「農夫婦とメルクルは、アレッと気が付きます。メアリーの姿がどこにも見えません」

小②PY「なんと?! まさか一人で神殿にバラを返しに行っちゃったとか?!」

DM「はい、技能の〈知覚〉判定をしてください。難易度は15です」

小②PY「あ、はい。1d20に〈知覚〉+3、コロコロ~、成功!」

DM「するとね、メルクルは広場の外れの森の奥の方、かなり先の方に、メアリーの後ろ姿の様なものが小さく木と木の間に見えた気がしました。それもかなり先なので、あっという間に見失います。夫婦の先ほどの話からして、神殿がある方角みたいだね」

小②PY「やっぱり。でも、こんな雰囲気じゃ、危ないよね」

夫婦(DM)「い、今のモンスターみたいのは見かけたことすらありません! エルフの加護が失われたせいでしょう。森の中は今までと異なり、危険なはずです! お願いです、メルクルさん、娘を探してきてください! そして出来るなら、魔法のバラの置物を神殿の元の場所に戻してきてくれませんか?! 神殿は単純な構造です。一番奥に噴水があり、そこにバラを設置する花瓶があります。そこに差し込むだけのはずです」

小②PY「わかりました。任せて、私が探しに行ってきます!!」

 

メルクルは足早に広場を駆け抜け、ひとまず森の入り口へと向かったのでした。

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メルクルはおさげの少女メアリーを追って深い森の中へ--

第3章 フランフのフラッピーいきなり想定外に登場!

ここで小②PYさん、何を思ったのか「ちょっと待ってて~♪」と他の部屋に行き、ひとつのガチャポン・カプセルを持ってきました。

 

小②PY「D&Dやるって話した時から考えてたんだけど、この話にこれ出して!」

DM「?!・・・?!・・・?!」

 

手のひらに出されたのはガチャガチャでGETした、LEDで光るクラゲのオモチャ。

 

小②PY「あー、DM、クラゲは私がやるから大丈夫。森の中をフワフワ飛んできて、メルクルのところにやってきます。メルクルは、『君は誰だ?!』と言います。クラゲは『僕はエルフの神殿に住んでるクラゲなんだ~』と言います」

DM「え? え? え? プレイヤーと、ダンジョンマスターの役割が一緒になっちゃってるね?!」

 

何ということでしょう。いきなりこう出てくるとは思いもよらず、不意討ち攻撃をリアルに喰らうパパDM(核爆)。

折角のノリノリ娘PYに却下指示をくだすのもどうかと思い、かと言ってシナリオにない登場人物で、どうやらシナリオに深く関わりそうなキャラ設定に、こりゃどうしたものかと悩み始めます。

 

DM「・・・・・・・」(考え中)

 

いや、まて、この展開を逆手に、一人PCプレイの難しさをサポートするような“半NPC”みたいな存在にしちゃえばE~じゃない?! と、アドリブを炸裂させることにしてみました。

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これが“フランフのフラッピー”だ!

DM「分かった。そのクラゲくんを話に登場させよう。えーと、D&Dの世界にフランフという種類のクラゲみたいなモンスターがいるんだけどね、それにしよう。名前は、フランフだから・・・あー、じゃ、“フランフのフラッピー”と言うことで」

小②PY「なんだそれ~、変なの~、アハハハハ♪」

DM「カッコイイじゃないか。フランフは、アンダーダークという暗い地下世界にいるんだけど・・・地上にいてもいいのかな? いや、分からないけど、えっと、そうだ、あの、彼は昔ここに住んでいたエルフの友人で、エルフの魔法の力でこの森と神殿で自由に生きられるようになっていたんだ。それで、えっと、そうだな、神殿を守り続ける役目も持っていて、ずっと生き続けてここにいたんだ、うん、そう。で、だ、普通は人の前には出てこないけど、今回の緊急事態から、メルクルの前に出て来たんだね。先ほどまでの展開をこっそり見ていて、事情は把握してる! ・・・と、いう設定で・・・(滝汗)」

小②PY「そっか!!(←すごい笑顔になる)。それから?!(←期待の真顔になる)」

DM「いや、あの、そうだな、えっと、それで・・・」

 

いきなりの違う意味での急展開!!

果たしてDMはこの局面を乗り越えることが出来るのか?!

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今回のMAPは縦長になっています。

~〈後編〉にく・づ・つ~