いわきD&D同好会のブログ

福島県いわき市で活動しているTRPGサークル“いわきD&D同好会”の紹介ブログです。〈ダンジョンズ&ドラゴンズ(D&D)5版〉と〈新クトゥルフ神話TRPG〉をプレイしています

番外編レポ3 女子D&D5版お試し体験会2020.8.30〈前編〉

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今回は、プレイヤー全員が女子で、TRPGもTVゲームのRPGもほぼ知らない方達ばかり。これは、そんな皆さんがD&D5版で初めて遊んだ時の記録です。

■はじめに

今回は、今までとはちょっと趣が異なるレポ――当サークルやTRPGに興味を持って頂けた方達(全員女性)に集まってもらい、“TRPGとはどういうものなのか実際にD&D5版を遊んでもらったお試し体験会の様子”をレポするものとなります。

似たような内容で、リーダー宅の子供と初めてD&D5版を2人でプレイした時のお話(レポ)は以前しました。が、その時と決定的に大きく異なる点がありまして、今回のもの、ほぼ全員「TRPGの知識がまったくのゼロ、それどころかTVゲームのRPGさえ遊んだことがない方達」がプレイした模様となっているのです。

 

僕自身大好きであるものに興味を持って下さった方達に巡り合えたことに感謝しつつ、TRPGやD&Dが如何に楽しいゲームなのか知ってもらう為にもと、ハッスルして準備にいそしみました。セッション当日も、流れを考えながら進めたつもりです。 

 1.まず初めに、「TRPGやD&Dとはどういうもので、どう遊ぶものなのか?」と言う、根本的なものを簡潔に説明させてもらいました。あまりくどくなり過ぎると、「ムズカシソウ」としょっぱなからマイナスイメージになりかねないと思い、小①Aさんと初めて遊んだ時に説明したのと同じ範囲にとどめたものです。尚、「DMが告げる難易度と呼ばれる難しさの数値を目標にして、20面体ダイスを転がし出た目+自分のPCが持つ修正値が、その難易度の値と同じか上ならば、行おうとしていたことに成功します」と言うところだけは、プレイ中も、何度も何度もお伝えしました。このシステムの根幹を成すルールさえ理解できれば、あとは何とでもなるはずですからね。

 2.お試し体験会ということもありますし、PCはこちらで完全に用意。昔、D&D・NEXTで遊んでいたものや、サークルで使用している現キャラクター達の低レベル時のデータを抽出流用、今回のプレイヤーさん達が流れによっては「無理できる」よう、わざと全員レベルは3にしました。ルール的にもあっさりしている、ファイター、クレリック、ローグでパーティも構成。いきなりキャラクター作成から始めると、「メンドクサソウ」ってなりがちですから、今回はプレロールド・キャラクターで遊んでもらうことにした訳です。

 3.シナリオは1時間~長くても2時間くらいで終了できる(であろう)、オーソドックスでいかにもD&Dという雰囲気のモノを用意。こういう時こそ、“普通っぽくてありがちな短編モノ”が、わかり易くて良いですよね。

 4.「DMとPY、PYとPYの会話を通してイメージし合い、流れを生み出していくゲームです」と説明はしましたが、フィギュアやミニチュアがあれば理解度やのめり込み度が確実にアップすることからも、シナリオに登場させる各重要場面を、いつも使っているミニチュア群で完全再現することにしました。

最後に。今回お助けガールとして、小②Aさんにも協力を仰ぎ、プレイ中に先輩として活躍してもらいました。レポ内で発言シーンが少ないのは、恥ずかしい+初心者の皆さんに遠慮していたかららしい。

 

――さて、お試し体験会(2020年8月30日(日))当日、10時頃。全員集合したこともあり、ゲームが始まります。

今回のメンバーは、次の通り。

 30代K子さん(ファイター担当)、

 中①A子さん(クレリック担当)、

 小⑤R子さん(ローグ担当)、

 小②I子さん(ファイター担当)、

 小②Aさん(ファイター・メルクル友情出演担当)、

 そしてDM担当のMaster。

 

■シーン1:古代遺跡案内所

DMは既製品の、川のある風景のフルカラー・グリットマップを広げて、その上にミニチュアを並べます。冒険者たちが関わる、今回のお話の導入地点です。2階建ての家、樹木、切り株、町の入り口の柱。そして子供と老人のフィギュアを次々に配置。

さっそく全員がマジマジと眺め、「スゴイ、これはどういったものなんですか?!」と質問してきました。

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配置されていくミニチュア群に皆さん感嘆のため息。

DM「マップや家屋や人のフィギュアは既製品の物です。一方、木や柱含め、これから出すジオラマ部品っぽいもののほとんどは、100円ショップのミニチュア商品を改造したり、いろんな工作用品を使って作ったり、他のゲームやオモチャやプラモデルのいらない部品を切った・貼った・合成した・塗装し直した等々してこさえた物です」

一同「作ったんですか~?! はぁぁぁ~!!(←感嘆のため息)」

DM「なくても遊べるんだけど、状況を理解する場合、言葉だけで聞くのと、こういう風にミニチュア風景が目の前にあって説明受けるのとでは、理解度が断然違くなるよね?」

一同「うん、この方がわかりやすいし、それにカッコイイ!!」

小②I子さんファイター「なんか、そこに子供みたいのがいる! 小っちゃい! この子は何?!」

DM「その子のことも含めて、では、お話を始めますね。全員、ひとまず橋の手前、好きな位置に自分のフィギュアを置いてください」

一同「はい!」

 

DM「君達は、冒険の旅を共にする仲間です。街道を旅していると、途中、山あいにある町に差し掛かりました。今までに君達が見聞きした話によれば、ここは農業ならびに近辺の古代遺跡の観光案内をして成り立っているファルトという名の町のはず。周囲にモンスターなどは棲息しておらず、平和そのものだという話。なので、特に町を守る外壁などなく、畑がならぶ小さな町なみの出入り口は、二本の大きな柱のみを正門としていました。さて、君たちは町に立ち寄り休憩でもするかと話になります。で、その正門に向かおうとした時のこと。その手前に2階建ての建物があり、その前の切り株に10歳くらいの少年が半べそをかいて座り込んでいるのが目にとまりました。太った老人がなぐさめているように見えます。(←画像に写っているミニチュアをそれぞれ指差しながら説明)。君たちはどうしますか?」

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パーシー少年とドンソン町長。この2人と関わったことで冒険が始まります。

小②I子さんファイター「何だろう? どうしたのかな~ってそばに行きます」

K子さんファイター「そうだね、泣いているので気になって子供のそばに行きます」

中①A子さんクレリック「なんかかわいそう。私も行きます! みんなして行ってみよう。あの、これ、フィギュア動かしていいんですか?」

DM「はい、どうぞ。『うっ・うっ・うっ・・・』(←泣きまね)。少年が、半べそをかいたまま話してきました。『見た感じ、あなた達は冒険者ですか? オレは、パーシーっていうんだけど、お姉さんたち、オレの父ちゃんのこと、見かけなかったかい?! 父ちゃんはエハンスって名前で、この町一番の観光案内人なんだ。2日前、お客さん連れて案内に行ったきり、戻らないんだよ! 近辺の遺跡はどこもかしこもここから片道30分くらいのところだし、今までの仕事は全部日帰り、1回だって戻らないことはなかったんだ!』ちなみに彼の後方にある2階建ての建物には看板があり、そこには“古代遺跡案内所”とありますね」

小②I子さんファイター「・・・お父さんがいなくなったの・・・?」

K子さんファイター「DMの説明だとあたしたち初めて来た町ってことみたいだし、この子のお父さんのことは知らない・・・んだよね?」

中①A子さんクレリック「案内って、どこあたりに行ったのかな?」

DM「はい。すると、パーシー少年に代わり、そばにいた太った老人が話をし出します。『私は町長けん古代遺跡案内所の責任者をしているドンソンと言う者だ。2日前、案内所に奇妙な風貌の中年男がやってきた。猫背で、緑色のローブを身にまとい、古めかしい杖を手にしていた。まるで魔法使いの様ないでたちだったが、「私の名はバルト。古代遺跡の調査をしている研究者です」と名乗ったんだ。この坊主の父親エハンスは、その客人バルトの依頼で、彼が見てみたいという、山あいにある“骸骨神殿”と呼ばれる小さな神殿に向かい、そのまま戻らなくなっちまったんだよ』」

一同「・・・が、ガイコツしんでん・・・?!」

DM「ドンソン町長は話を続けます。『お客さんとは常にすべて日帰りコースでの契約で、今の今まで戻ってこないなんてことは一度もなかった。翌日――要するに昨日だな――まで様子を見たがそれでも戻らないので、さすがに今日、案内所の青年職員に頼み、骸骨神殿の方に様子を見に行ってもらった、ってところなんだ』」

 

DMは場にいる面々の様子を見ます。

皆さん神妙な面持ちで話に聞き入っていました。

 

DM「するとそこに、問題の山あいの方角なんでしょう、そちらから一頭の馬がものすごいスピードで走って来てね、その上にまたがる青年、おそらくドンソン町長の話に出てきたと思われる若い男性職員が、皆がいるところにやって来て馬を飛び降りました。で、すごい青ざめた顔で報告してきます。以下、二人はこんな会話を交わしました」

青年職員「ドンソン町長、大変、大変だ~!」

ドンソン町長「どうした、エハンスが怪我でもして見つかったのか?!」

青年職員「そうじゃない。エハンスはいなかったんだが、その代わり、骸骨神殿の回りに、骸骨の化け物、スケルトンがウロウロしていたんだよ!」

ドンソン町長「バカな! この町の付近や古代遺跡はどこもかしこも平和で、モンスターなんて今まで一匹も出なかったはずだろ?!」

青年職員「オレに聞かれても困るよ! でも、モンスターがいたのは事実なんだ!」

ドンソン町長「・・・怪しいと思ったんだ、あのバルトとかいう客。荷物の中に、何か怪しげな書物や古文書の様なものもしまい込んでいたようだし、あの杖だって、魔法の杖のようだった。骸骨神殿で、何かしたに違いないぞ・・・案内したエハンスも、巻き込まれたに違いない!」

青年職員「いったい何をしたんですかね?!」

ドンソン町長「それをわしに聞くな。それこそ、俺も知らん!」

 

一同「(小声でざわざわ)ガイコツのモンスターだって、さ(小声でざわざわ)」

 

DM「パーシー少年が・・・そうだな・・・では、最初に声をかけた小②I子さんファイターの服を引っ張ってきました。それで、ドンソン町長に話しかけます。『ドンソン町長さん! この人たちは、冒険者なんだ。骸骨神殿のモンスター退治や、父ちゃんの捜索、あと、バルトとかいう客をよそおった怪しげな奴の正体を突き止めてもらったらどうだい!』するとドンソン町長が君達をまじまじと見たよ。『あんたら、強そうだな。お願いできるかい? この町は平和そのものだったので、剣の腕が立つような人物はおらん。モンスター退治など誰もしたことがないし、誰も出来ないことだろう。エハンスの行方を捜し出し、バルトとかいう男がおかしなことをしているようだったら、やっつけてほしい。町を代表して、それなりの謝礼は約束するから!』君達はどうしますか?」

中①A子さんクレリック「よし、骸骨神殿に行って、この子のお父さんを探してこよう!」

小⑤R子さんローグ「おっ♥ うん、行こう行こう~♥」

一同「骸骨神殿へと向かいます!!」

 

DM「では君達は、ドンソン町長から骸骨神殿の場所を聞いて覚えました。ここから歩いて30分、へんぴな山あい、絶壁の前にポツリとあるとのこと。神殿というにはあまりにもおそまつ、小さな建物で、部屋も一つしかない。伝説によると、古代にいた悪の魔道士が住んでいたということで、神殿内の装飾は、骸骨やら魔神のようなレリーフで彩られており、薄気味が悪い場所だということです。まだ昼間と言うこともあり、君達はさっそく出発したのでした」

一同「お~ッ!!」

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ミニチュア群による、理解度やのめり込み度効果は保証付き♪

――僕はこの冒頭シーンを進めながら、正直とても驚いていました。プレイヤーとしての発言なのか、それともキャラクターを行動させているのかは別としても、皆さん、初めてのプレイだと言うのに、提示された状況を見て各自判断、どんどん発言したり行動したりして、場に絡みストーリーを進行させていたからです。

皆さん、本当に取り組む姿勢が前のめりでした。興味津々目を輝かせ、各々が場にどんどん関わろうと言うオーラを発散させていました。心底楽しみ始めているのがすぐわかったんです。

「あ、こりゃ何も心配することはない、皆さんTRPGやD&Dで遊ぶの大丈夫だぞ」

僕はそう直感しました。

 

■シーン2:骸骨神殿前の山道

DMは「ナウ・ローディングチュウ・スコシオマチクダサイ」とTVゲームのRPGのメッセージ風のマネ(セリフ)をしながら、場に出していたミニチュアを片付け、広げていたマップを裏返しました。

裏面は次の舞台となる“骸骨神殿前の山道”のマップが描かれているのです。

まさか裏側に、リアルな情景イラストの別シーンが隠されているとは思っていなかったようで(いや、こういう風に場面ごとにマップを交換するとは思っていなかったのかも知れません)、全員から再び感動する声が上がりました。

 

一同「うわぁぁぁ~!! こういうのもあるんだ~ッ! 山道だね。岩ゴロゴロしたり、枯れた草みたいのが固まって転がってる~!! 絵がすごいリアル!!」

 

DMは、山道の幅が狭まっている地点に2つ、岩のミニチュアをセットします。そしてプレイヤーに、自分たちのフィギュアを岩の裏側に配置してもらいました。

 

DM「ほぼ一本道で迷うことなく君たちは骸骨神殿そばまでやってきました。ひと気のない、寂しい山あいの日陰、絶壁の前に、かなり年代物の古代の遺跡があります。神殿というよりも、小さな小屋くらいの大きさで、石造り、かなりお粗末なものにしか見えません」

小②I子さんファイター「小っちゃい神殿なんだ」

DM「うん。マップの都合上、神殿は配置してないけど、この山道マップのすぐ先に問題の神殿がポツリとあると思ってください。もう目と鼻の先で、すぐにたどり着けます。君達は万が一を考え、岩の陰に隠れてまず様子を見ました。すると・・・」

 

DMはおもむろに隠していたスケルトン兵士のフィギュア4体を冒険者たちが進もうとしている道の先に配置しました。

 

K子さんファイター「うわっ!」

中①A子さんクレリック「ついに出た!」

小②I子さんファイター「なんか口開いてるやつもいるよ!」

小⑤R子さんローグ「コワッ♥」

 

初めてのモンスター配置に、皆さん興奮気味の声になります。

 

DM「神殿の外側にある飾りの像だと思われるその4体は、いずれも骸骨戦士の姿をしているもので、薄気味が悪いものでした。・・・いや、待ってください、よく見るとそれは像ではなかったのです。その4体、カクカク・カクカクとこっけいな感じで動き回っていたんですね。生けるしかばね、モンスターのスケルトンでした。どうやら神殿の入り口付近を守っているように見えます。中に入るには、やつらを倒さなくてはならないようでした」

小⑤R子さんローグ「倒そう♥」

一同「うん、やっつけよう!!」

 

DMは全員にイニシアチブ判定を行ってくださいと告げます。

DMは、そばの席にいるK子さんに、イニシアチブ順を記録するボードを担当してもらうことにしました。それぞれの名前を付箋に書き、順次、数値が高いキャラクターから貼り付けて行ってもらいます。

 

K子さんファイター「このボードって、こう使うんだ・・・。これなら順番を間違わないね」

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初戦から仲間が大ピンチに! 見事なまでの連係プレイが行われます。

順番が一番最初になったK子さんファイターは、スケルトンのいる方角に向けて2倍移動で12マス進みます。そこで行動終了。

他のメンバーもそれにならい、自分のターンに各自フィギュアをスケルトンの方に向けて移動させました。

若干距離があり、誰も接敵はできません。

 

DM「さてさて、するとスケルトン達は、侵入者がやってきたぞとばかりに、冒険者たちに向かって攻撃態勢を取ってきました。2体が普通に6マス移動して、うん、届くね。K子さんファイターに接敵し、攻撃してきます」

K子さんファイター「え、え?! 2体も来るんですか?!」

小⑤R子さんローグ「いっぺんに来たら、マジ、ヤヴァイよね?!」

 

DMの攻撃ロールの結果は・・・ああ無常。2体共に剣による攻撃が成功。

ダメージ判定をすると・・・これまた無常。それなりの大きさのダメージを叩き出してしまいました。

 

K子さんファイター「うわぁ、一気にHPが3分の1になっちゃった!? これ、このまま続けたらまずいよね?!?!?!」

小⑤R子さんローグ「ヤヴァイ! ヤヴァイから誰か助けに向かわなくっちゃ!」

中①A子さんクレリック「私のキャラは、キュア・ウーンズって言う、HP治す呪文使えるみたいだから、K子さんファイターのところまで行くようにしよう!」

小②Aさんファイター・メルクル「K子さんファイターの隣まで移動して、2体のうち1体の相手をします!」

 

仲間の一人がいきなりの大ピンチ!

2ラウンド目以降は、プレイヤー全員が考え出した連係プレイにて、戦闘が進められました。

 

小⑤R子さんローグがクロスボウ攻撃にて離れた場所からK子さんファイターを囲む1体にダメージ。

そのダメージを受けた1体に小②Aさんファイター・メルクルが突撃してとどめの攻撃を。

 

3体目4体目のスケルトンが他のキャラクター達に攻撃を仕掛けようとフィールドの空いてる部分を移動してきます。

 

小⑤Rさんローグが着実にスケルトン達にクロスボウ攻撃を行いHPを削ります。

小②Iさんファイターが近接攻撃を繰り出し、スケルトンにダメージ。

中①A子さんクレリックが邪魔する3体目のスケルトンをなんとか倒した後、その次のラウンドにK子さんファイターまで移動、接触治癒呪文のキュア・ウーンズで彼女のHPを回復したのでした。

 

K子さんファイター「はぁ~⤵ 危なかった、ありがとう~⤵」

 

ひとまずしょっぱなからのピンチから持ち直した一行は、その後、全員で協力して残っているスケルトンを全滅させたのでした。

この初めての戦闘では、スケルトンを一体倒すたびに、全員から喜びの拍手が巻き起こったものです。そして4体すべてを葬り去った時には、「きゃぁ~ッ♥ やったぁ~ッ♥」と、歓喜の叫び声が部屋中に響き渡ったのでした。

 

中①A子さんクレリック「見張りはやっつけたから、骸骨神殿に乗り込もう!」

小⑤R子さんローグ「乗り込もう♥ 乗り込もう♥」

DM「了解です。ナウ・ローディングチュウ・スコシオマチクダサイ・・・」

 

DMは山道の小道具類を片付け始めます。

 

――冒頭シーンに続き、僕はまたしても驚きを隠せませんでした。

戦闘シーン中、「こうした方がいいんじゃないかな?」「こういう時はこうすべきだよ?」なんてひと言もアドバイスしていません。皆さん、自分たちでどのようにすればいいか考えて意見を出し合い、協力体制を取って、各自進んでピンチを乗り越える対策を練り、スケルトン兵士を全滅させたのです。

皆さん、ルールの分かる範囲でもって如何に有利に戦闘(話)を進めるか、バッチリ考え出していたんですよ。

僕が10代の頃、初めてD&D(赤箱)で遊んだ時、ファイターをプレイしたんですが、戦闘になったら仲間たちとバラバラの行動をとって(仲間全員)敵にボコボコにされるわ、ダンジョン探索中、強引に進んで罠に引っかかり結局全滅しちゃって冒険を大失敗させたんですよね~・・・(遠い目)。

 

さて、後半パートにあたる骸骨神殿の探索行の様子については、長くなってしまったこともありますし、〈後編〉にて語らせてもらおうかと思います。

 

~〈後編〉に、つづく~